
4月26日~27日にマレーシアのクアラルンプールで開催された Ascent Kuala Lumpur に GAFreak 管理人が参加してきました。その様子を旅行記形式で紹介します。
「海外旅行は不慣れ」「英語で対戦できるかな」などの不安を解消できるように書いていきますので、今後開催される Ascent Taipei や Ascent Akihabara に参加を予定・検討しているプレイヤーの方にとって参考になれば幸いです。
はじめに・前提
参考までに GAFreak 管理人のレベルを記載しておきます。また、今回は蓮屋スタッフ、大阪のプレイヤーを含めた合計4人でクアラルンプールに向かいました。
- 海外旅行経験:10回以上あり
- 海外カードゲーム大会参加経験:なし(今回が初)
- 英語:日常会話なら問題なし
- Grand Archiveのレベル:好きでも下手
また、今回は4月25日の夜にマレーシア入りし、28日の明け方にマレーシアを出発する弾丸日程でした。
チケットの購入
Ascent の参加には事前にチケット購入が必要です。Ascent のチケットは eventbrite というチケット販売サイトを通じて購入できます。

※Ascent Kuala Lumpur のチケット購入時のスクリーンショットを削除してしまったので、ここからは Ascent Worlds の画面で流れを紹介します。
購入ウィンドウが開いたら、自分が購入したいチケットのランクを選択して「+」でカートにいれます。
Path of Steel? Silver?

チケット購入画面に Path of Steel & Path of Silver と書かれています。
Ascent では Path of Steel、 Path of Silver の2種類の大会が開かれることがあります。(Path of Silver は開催されないこともあります)
- Path of Steel:おそらくほとんどの方が想像する大会、自分で組んだデッキで対戦
- Path of Silver:コレクター向けの大会、カードの組み合わせで高ポイントを目指す
どちらかだけのチケットの販売はないはずですが、自分が出る大会のチケットを購入しましょう。
チケットのランク?
また、チケットにはRegular、Champion、VIPなどのランクがあります。いずれのチケットを購入しても大会には参加できます。
上位のチケットを買えばプロモカードが貰えたり、VIPチケットでは会場内の飲食ブースを利用できたりします。特典は大会ごとに違うので、自分の欲しいチケットを購入しましょう。なお、人気の大会ではVIPチケットは1分で売り切れてしまいます。
今回、GAFreak 管理人はRegularチケットを購入しました。
会計

氏名、メールアドレス、生年月日を入力し、ポリシーと免責事項に同意のチェックをいれたら、↓へ。

代金の支払い方法を選択します。今回私はクレジットカードを選択しましたが、PayPalや Google Payでも支払えるようです。
※Zip codeを求められますが、日本の郵便番号を入れて問題ありませんでした。
購入するチケットの内容や支払情報に誤りがなければ「Place Order」で購入できます。

チケットを購入すると、登録したメールアドレス宛に購入完了メールが届きます。
そのメールで eventbrite のアプリを入れることを促されます。会場でチェックインする時にQRコードを表示するために使うので、インストールしておくのをおススメします。
eventbriteのアプリをインストールしたら「Tickets」の画面から自分の参加する大会のQRコードを表示できることも確認しておきましょう。
Day0:日本~大会開始まで
関空からマレーシアへ
11:05 関西国際空港発の飛行機でマレーシアに向かいました。国際線なので2時間前の9:00に空港集合して、軽く食事をとって飛行機に乗り込みました。
マレーシアは入国の際にデジタル入国登録 MDAC が必要なので、日本にいる間に済ませておきました。入国のための事前登録は国ごとに異なるので大使館の情報などをチェックしておきましょう。なお、マレーシアの入国審査はこの MDAC の登録情報だけで行われ、よく見る「How long will you be staying?」的なやりとりは一切ありませんでした。

長時間のフライトになるので、ネックピローなどを用意しておくのもおススメです。同行したHさんは座席に敷くジェル状のシートを準備していました。大会中もずっと座りっぱなしなので、大会でも役に立ったとのことです。

今回はマレーシアに入国してから、現金を両替(円 → リンギット)しました。トラブルがあったときのためなど、少し多めに4人で20万円ほどのリンギットを用意しました。
ただ、現地の会計は、ほとんどクレジットカードを利用できたので、参加する国の会計事情を先に調べておくとよいでしょう。円 → 現地通貨、現地通貨 → 円 の両替を繰り返すと手数料だけで大分損してしまいます。
また、マレーシアでは大きいお札は使えるところがかなり限られました。両替の際、小さいお札にしてもらっておくと安心です。

空港からは Grab というタクシーアプリを使って、クアラルンプール市街地まで移動しました。東南アジアでは人気のアプリです。日本にいる間にアプリの登録だけしておくと便利です。現地での移動手段は前もって調べておきましょう。
およそ1時間30分ほどでホテルに着きました。荷物だけおいて、会場のコンベンションセンターへ。
事前チェックイン
コンベンションセンターの前には迷わず着いたのですが、とても大きな施設でどうやってイベント会場のホールにたどり着けるのか、ちっともわかりませんでした。右往左往していたら、施設のガードマン的なおじさんが「君たちの目指しているホールはこっちだよ」と案内してくれました。とても助かりましたが、なぜ僕たちがGrand Archiveのイベントに参加したいとわかったのでしょうか。カードゲーマーのオーラを察してくれたのかもしれません。

ホールにつくと大会の事前受付を行っています。Registration(登録)カウンターで、eventbrite のアプリから QRコードを表示し、Omnidexの #以降の番号を伝えると、事前チェックインが完了しました。Day1の開始前に並ぶ必要がなくなるので、可能なら事前チェックインしておくことをおススメします。
また、これだけでは登録は完了ではありません。Omnidexのアプリ上で、自分のデッキを登録する必要があります。
Omnidex のアプリを起動して、Ascent Kuala Lumpur を選択すると「Submit deck」の項目があるので、自分のデッキを登録します。なおデッキリストを手入力するのはとても大変なので、Shout At Your Decks などで事前にデッキを組んでおくと、直前にリストを調整しても登録が簡単です。

このタイミングで Trade Night というプレイヤー間のカードトレードが行われているとのことだったのですが、到着時刻が遅かったこともあり、残念ながらほとんどその様子を見ることはできませんでした。ただ、バインダーを広げてトレードを行っている方やベンダーの方もチラホラいました。
事前チェックインも終わり、東京勢、台湾勢を含めた15名ほどで一緒に食事をしました。全員が初対面でしたが、楽しい食事でした。これも遠征の楽しみですね。

ホテルに戻り大阪勢でデッキの調整をして、Omnidexでデッキ登録も完了。あとは寝坊しないだけです。
Day1~Day2:大会開催期間
※Ascent Kuala Lumpur は Path of Steel のみの開催です。
入場~大会開始
Day1 の 8:30 に1回戦が始まるというので 8:00 に会場に到着しました。会場のホールに入ると、プレイヤーでごった返していました。後述する Ascent Store には、大会開始前に買い物を済ませておこうとするプレイヤーの列もできていました。私も並んでチケット400ポイントをプレイマットに交換しました。

8:30が近づくと会場の英語アナウンスで、デッキ登録が済んでいないプレイヤーの呼び出しが行われていました。呼び出しには Omnidex の #以降の番号が使われていました。

予定より少し遅れた 8:45 分ごろ「ラウンド1を開始します、Omnidex を確認してください」という英語アナウンスが流れました。英語が聞き取れなくても、一斉に動き出すので大体わかります。
大会開始~対戦の流れ
ラウンド1開始のアナウンス後、Omnidex アプリを確認すると、自分の対戦テーブルと対戦相手が表示されるので、指定されたテーブルに向かいます。

私が着席すると同時くらいに「ラウンド1スタートします」という英語アナウンスが流れ、スクリーン上のタイマーが動き出しました。これから1時間でBo3を戦います。1時間を経過すると5分または5ターンの延長戦になり、決着しない場合はそのゲームは引き分けになります。
また、ライフの管理はスマホを使いました。アナログのカウンターを使っている方もいましたが、お互い見やすく・勘違いが起こらないように、よく見える位置でライフカウンターアプリを使用しました。
準備ができたら、いよいよ対戦開始!

対戦終了後は、テーブルに配布された小さな紙に戦績を記入する形式でした。自分と相手の Omnidex# と取ったゲーム数を記入し、間違いなければお互いがサインをします。そして、勝者がジャッジテーブルまで持っていき、登録してもらいました。
このジャッジテーブルで紙を提出する際、手入力になるため、どうしても間違いが発生する可能性があり、「勝敗が逆に登録されそうになった」という話も聞きました。登録の際に「〇〇が勝ちですね?」と確認されるので、適当に「YES」とは言わず、しっかり確認しましょう。
英語のコミュニケーション
Ascent は国際大会ですが、基本的には和気あいあいとした雰囲気のように感じました。マレーシアのお国柄かもしれませんが、私が対戦した方は皆フレンドリーでした。また、同行したHさんも同様の感想を持ったようです。
とはいえ、海外で大会に参加するのは初めてだったので、最初はかなり緊張して臨みました。
「英語に自信がない」という方向けに、実際にあったやりとり、フレーズをいくつか紹介します。この程度で十分通じました。
また、お互いに fast アクションの有無を確認しながら進行していくので、相手が何か言って、それに対応するアクションがない場合は「ok」と伝えていました。
- こんにちは
- Hello.(笑顔を忘れずに)
- 先攻後攻決めのダイスを振りましょう
- High roll ?
- 私が先攻です(あなたが先攻です)
- I go first.( You go first. )
- ※後攻は second
- 各フェーズの進行の確認
- ウェイクアップする時:Wake up
- マテリアライズする時:Materialize this
- リコレクションする時:Recollect
- ドロー:Draw
- 〇〇にこれを使用します
- Play this to 〇〇.
- 〇〇に攻撃します
- Attack to 〇〇 / Champion.
- 攻撃側のユニットを指さしてから、攻撃対象のユニットを指さしながら言うと伝わりやすいです
- ターン終了です
- (手を差し出して)Your turn.
- Trust you と言う方もいました。最初わかりませんでしたが、手の動きでわかりました。
- ターン終了前に〇〇を使用します
- Before turn end, I play 〇〇.
- そのカードを確認してもいいですか?
- Can I check it ?
- (ジャッジを呼ぶとき)
- (手を挙げて)Judge.
- 対戦ありがとうございました
- Thank you.
なお、のんきに話していると時間が足りなくなるので要注意です!というか、このゲームを60分で3試合するのは結構大変です。上位を目指すなら、時間管理も必要な要素になりそうです。
物販・サイドイベント
会場内では公式ショップ Ascent Store とベンダーのショップが並んでおり、好きなタイミングで買い物ができました。
Ascent Store は現金で購入できる商品とチケットで交換できる商品があるので要注意です。いずれも大会情報のページで事前に公開されますので、現金で買いたいものがある場合は、その分の現金を用意しておきましょう。





ベンダーブースでは未開封製品やバインダーに入ったシングルカードが販売されていました。バインダーを眺めていたら「何かお探しですか?」と聞かれたので「I’m looking for 〇〇(〇〇を探しています)」か「I’m just browsing(見ているだけです)」と答えましょう。
なお、未開封製品は日本での販売価格と比べて、大きな差はありませんでした。少し安かったですが、現金で買うと両替手数料のせいで結局同じくらいになるのと、荷物が大きくなるのが問題です。

サイドイベントは、サイドイベント登録用カウンターがありました。事前にサイドイベントのスケジュールが公開されているので、参加したいサイドイベントを伝えると参加できます。参加料は現金かAscent のチケットについてくるイベントチケットで支払えます。
「〇人集まると開催」されるイベントなどは、「あと〇人参加できますよ~」などとアナウンスもされていました。

決勝戦~閉会式
Day2も終盤になると、すべてのサイドイベントが終了し、フリープレイをしながら、メイントーナメントをスクリーンで観戦する雰囲気になっていました。

Ascent Kuala Lumpur は日本人の hachico(はちこう)さんが優勝する快挙となりました。優勝が決まったタイミングでは歓声が上がりました。hachicoさんの優勝インタビュー記事はこちら。
優勝者が決定すると、10分ほどで閉会式が始まりました。TOP8のプレイヤーが順番に壇上に呼ばれました。




また、表彰が終わると、MRC Alterの新カード情報や Proxia’s Vault の新カードなどのお披露目も行われました。

大会終了~帰国
大会が終了した日の深夜の飛行機で帰国する弾丸スケジュールのため、会場近くのレストランで食事を済ませたら、空港へ。来た時と同様に Grab タクシーを使って移動しました。
なお、飛行機は4時間遅延し、午前 2:00 出発予定が 午前 6:00 出発となり、空港でぼーっとしていました。このタイミングはかなり疲れているので、パスポートの紛失などには十分注意しましょう。
日本に戻ってくる際、入国、税関のチェックなどは Visit Japan Web でオンライン登録しておくとスムーズです。
初めてのAscent ならびに 初めての海外カードゲーム大会参加となりましたが、非常に楽しい旅でした!
これからAscentや海外大会に参加される方の参考になれば幸いです。